管釣りの楽しみ方は様々だが、今回は塗りについて記載していきます。
オリジナルカラーと、上手くなるコツ、そして塗りの道具を紹介していきたいと思います。
MASUKENの塗師、チキくんの塗りについて、インタビューしてきました。
チキカラーをご紹介
まずは、チキ君が塗ったカラーをいくつか紹介させていただこうと思います。
【紫陽花】
表面は水色に紫のサイドエッジ、水色部分にはサイドエッジの紫に繋がるように紫パールを。
裏面はグレーでぼやっと明滅を出し、表面の青の要素に繋がるように水色の飛ばし。
長続きするようにギミックは入れていません。

【照紅葉】
コンセプトは放流セカンドカラー。
表面のロイヤルゴールドチャートをオレンジの飛ばしと赤のサイドエッジで隠してアピールが強すぎないように。裏面はクリアブラウンにして明滅を抑えました。

【八朔】
放流カラーを塗ってみました!
表面のオレンジはパール×UV×グローのハイアピール。その上にオレンジ寄りの黄色の飛ばしで隠しました。
放流カラーで表にラメが振られることは多いけど、飛ばしって意外とないのかなと。

【甜瓜】
緑寄りのマッディポンドでの放流セカンドをイメージ。照紅葉が茶色寄りのマッディポンドで効いたので、ニュアンスを変えてこちらを塗ってみました。
表面は透過チャートを淡い緑の飛ばしと濃い緑のサイドエッジで隠しました。
裏面は艶消しのオリーブでしっかり明滅を出しています。

チキ君にとって塗りとは・・・?
一言で言うと【答え合わせの繰り返し】
「気候」「水質」「活性」「レンジ」等、自分がこういう時に使いたいっていう状況をイメージしてカラーを塗る。
そして塗ったルアーを実際に自分がイメージした状況で投げて釣れた時に、この状況に合ってたんだなって答え合わせが出来る。
釣れなければ、状況なのか色なのか何が合ってなかったのか考えて修正していく。
そこに私はルアー塗装での喜びを感じます。


私は塗りができないのですが、聞いていると楽しさが伝わってきますね。
塗りが上手くなるコツ
上記でも少し触れましたが、【使う状況をイメージする、コンセプトをしっかり持つこと】です。
それが出来ていないと、自分で塗ったのに使い時がわからなくなってしまう。
答え合わせが出来ない。それが一番もったいないです。
もうひとつは【色に接点を持たせること】です。
スプーンの表面と裏面の明滅に色の繋がりを持たせることで、色調のブレが抑えられ、全体的に纏まりが出ます。
あとはパールだったり、UVやグロー等のギミックの足し引きでアピールの付け方に変化を加えます。
そして塗ったルアーでトライ&エラーを繰り返して答え合わせをしていきます。


カラーのイメージの大切さが伝わってきますね。
オススメの道具
入りやすいスプレー塗装を想定して、オススメの道具を紹介します。
【ラッカーシンナー(うすめ液)】
塗料を薄めるだけではなく、塗装剥がしや脱脂にも使えます。
ビン等にスプーンと一緒に入れてしゃかしゃか振ればすぐに塗装を剥がせます。
プラグは溶けちゃうので厳禁。
【綿棒】
塗装前に脱脂するのに便利。
シンナーをつけてからスプーンをなぞって使います。
ラメを振る時にも乾いた綿棒につけて振りかけるとやりやすいです。
【竹串、爪楊枝】
塗装時や乾燥時にルアーのアイに刺して使います。
私は竹串の方がスプレーとの距離が取りやすく使いやすかったです。
【マスキングテープ】
スプレーの吹き返し防止で裏面に貼ったり、バイトマーカー等、ワンポイントだけ塗りたい時に周りを覆ったりなど使い道がたくさんある万能テープです。
【ミッチャクロン】
金属との密着性を高める素敵なアイテム。
一斗缶とスプレータイプがあります。
コツは厚塗りしないこと、サッとで大丈夫です。
【ラッカークリアー(艶あり・艶なし)】
クリアーカラーのスプレーです。
エアブラシが無く、ウレタンでのコーティングが難しい際にラッカークリアーをコーティングとして吹いてました。
艶あり・艶なし両方持っていた方が塗装の幅が広がります。
【発泡スチロールブロック、猫の爪とぎ】
乾燥時に竹串を立てておくのに使います。

【塗装時の注意点】
※塗装は十分に換気の良い場所で行なってください。出来れば排気ファン付きのブースで保護メガネと防毒マスクを付けるのが好ましいです。
難しければせめて保護メガネ、普通のマスクだけでも付けましょう。無いよりはマシです。
屋内や周りに汚したくないものがある場合はビニール等で良く養生してください。スプレーの粉塵はかなり舞います。
下の動画は、缶スプレー即興で塗ってもらった動画です。
繊細さが伝わってきますね。

興味を持った方は、缶スプレーを買ってやってみましょう。
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