集合と出航
初めてシイラを釣る為に3人は、4:30に漁港に集合した。
集合からの勢いは、まるで営業終了2分前の喫茶店のように慌ただしかった。
大物を釣り上げたい、初めての人に釣り上げて欲しい、釣れる場所に連れていきたい、それぞれの想いが全て、この港から逸早く出航しようという気持ちにまとまっていた。
「もっていく荷物をだして、車をあそこに見える車の後ろに付けてください。」
「手の空いている人は出てきて、荷物手伝ってね。」
「船の前に荷物を全て並べてください。」
「自分の荷物ではない荷物も船に詰め込んでください。」
丁寧な言葉ではあるが、簡潔。
マナー1
道具は乗船する船の前に並べよう。
マナー2
詰め込み作業をするときは、自分の荷物以外の荷物も詰め込もう。
一方、私は、釣り場のマナー、船酔い、熱中症、多くの不安が勝り、その場の対応に出遅れていた。
「レンタルの人は誰?」船長らしき人が訪ねていた。
「はい!!私達3名です。」とりあえず、いくつになっても元気な返事と反応速度だ。これで大方上手くいく。
「これ付けて。それと釣り竿はあそこに立てかけてあるから。リーダー巻いてあるけど、不安だったら付け替えて。」そう声を掛けられ、3人分の救命着を受け取った。
「ありがとうございます。」反応速度と、大きな返事。とりあえず、大丈夫。
「みんな乗ってるー?」船長の声に、瞬時に今回船をチャーターしてくれた方が答える。
「12人、そろってます~。」完全にそれぞれが、それぞれの役割を理解しているやり取りを、頭を空っぽにしながら聞き入っていると。
すぐに、船は出航した。
出航とタックル準備
なんだか、まだ緊張がとれない。甲子園のサイレンが鳴り、グランドに走りだす選手の心境が今なら少し理解できそうだ。
とりあえず、船の後ろの方に仲間と3人並んで座る。椅子にマッサージ器が仕込まれているのではないかと思うくらい振動する。エンジンの近くだからだろう。
よく知った顔の釣具屋の店長さんが、声を掛けてくれる。
「大丈夫だよ。順番に説明するから。」「とりあえず、タックル準備しちゃおうか。」
あたりをみると、みなさんタックルの準備をしている。
ぼーっとしていると、知らない方が、声を掛けてくれる。恐らく、釣具屋の関係者の方だ。
「リーダーついてるからこのままでよさそうだね。切れたら付け直してね。」
太い。エリアでは見たことない太さのリーダーだ。これが切れることがあるのだろうか。
「スナップだしてごらん。」あたふたしながらスナップを出すと、スムーズに巻いてくれる。
「普通にユニノットでいいからね。」手慣れた手つきでスナップにラインを巻き付けている。
技術1
ユニノットを覚えておこう!
「ルアーだして。」袋ごと差し出す。「どれか釣れそうなのあります?」
袋にある箱から取り出していないルアーをみて、「これかな。」と笑う。「たぶん、ルアーチェンジしなくても大丈夫だよ。」ピンク色のでかいミノーだ。
シイラ釣りの最低限の釣り用具
我々は1人2つのルアーと、スナップ、リーダー、3人で1つのプライヤーとナイフ、恐らく最低限の釣り用具しか所持していなかった。
しかし、そのミノーは他の乗車した手練れ達と殆ど変わらないように見える。みんなピンク色の大きなミノーを付けていた。
船酔いをしないコツ
「あの、船酔い心配なんですけど、酔わないコツあります?」おどおどしながら、一番の心配をたずねる。
「あー、よっちゃう人。下はあまり見ずに遠くをみな。下をみる機会はそこまで多くないけど、ルアーチェンジとか、リーダーまき直しとか。魚をフックから外すときかな。出来るだけ短い方が良い。」
「もし、少し酔ってきたと感じたら、足を冷やすといいよ。足に水をかけるんだよ。」サンダルごと水をかけて足を冷やすことで、酔いを軽減できるようだ。
「はい。頑張ってね。」仲間はタックルを自分で準備しているのに、何もせず全て準備していただいた。酔いそうだったし、準備に自信が無かったから、本当に有難い。
エリアより一回り大きなタックルをみながら考える。
パワー勝負で一気に巻き上げるのだろうか。ドラグとか大丈夫なんだろうか。友人にとりあえず、確認しよう
「ドラグとか大丈夫なのかな。どっちでしめるんだっけ。」
「時計回りだね。」
よし。とりあえず、引きをみて、調整していこう。たぶん他の人と糸が絡まらないように、一気に巻いていくのだろう。
マナー3
基本はゴリゴリまいて一気に魚をよせよう。
我々の高揚感に合わせて加速した船は、徐々に気持ちと離れて減速し、ついに停止した。
「さあ、肩慣らしに探ってみて。」船長からキャストの指示が飛んだ。
デカマスと出会える管理釣り場【ベリーズ迦葉山】の【レギュレーション】や【場所取り】も紹介。 – ますます管釣り (evamk.com)
マナーのまとめ
マナー1 道具は乗船する船の前に並べよう。
マナー2 詰め込み作業をするときは、自分の荷物以外の荷物も詰め込もう。
マナー3 基本はゴリゴリまいて一気に魚をよせよう。
技術1 ユニノットを覚えておこう!
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